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No.06高尾の蛸杉に会ってきました

  山と渓谷社『続・巨樹・巨木』をぱらぱらとめくっていたら、高尾山の蛸杉の写真が目にとまりました。なるほど、漫画のタコの口みたいに、丸いつつっぽの飛び出した珍妙なる木の形。これはこの目で見てみたいと、高尾山に登ってみました。
 ふもとからロープウェイもリフトもありますが、巨木めぐりは歩くに限ると参道を歩いて40分ほど、サル園の前を過ぎた辺りにまで来ると、参道脇に蛸杉はにょっきり立っていました。

 伝説では、道路に邪魔な根を切り落とそうしたところ一夜のうちにぐぐっと巻いて、根は脇へと避けてくれたんだそうです。たしかに、根が木の幹からうにゃりぐぐぐっと道に沿って長く伸びて見事です。
 本で見た写真にはなかった柵が今は設けられ、木を守るためとはいえ、捕らわれの蛸の様。杉なのに蛸と呼ばれて幾年月。蛸に似てさえいなかったら、この木の運命も違ったものになってたのかも等と考えながら看板を見ていたら、いや〜すごいですねえ、驚きました。

 蛸杉には住所があるんですね。八王子市高尾町高尾山参道十一丁目だそうです。柵に捕らわれ、退屈な日々をすごしているに違いない高尾の蛸杉に、お便り出したら届くのでしょう。夢があります。
 蛸杉ばかりでなく、高尾山には素晴らしい大樹がいっぱいでした。帰りはリフトでおりてみましたが、大樹より高い位置を行くのは思いのほかスリルがあり、料金以上に楽しめます。
 高尾山は、登りは歩き、帰りはリフトがお薦めです。





取材と写真:ようこさん。(川崎市在住・主婦)/08年8月■

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