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No.12ソプラノ 山口佳子コンサート Vol.3


 台風14号接近中。降りしきる雨。それでも、開場30分前にはすでに観客の列。八王子出身で在住の山口佳子さんの歌声を楽しみにしていた観客でホールは満席になりました。
 今日のコンサートでは、室内楽(フルート、ヴィオラ、チェロ、ピアノ)の調べとともに ローレライや蘇州夜曲など懐かしい歌の数々を聴けるとあって、会場は観客の期待でいっぱい。山口佳子さんによる即席歌唱教室では楽しい笑いにあふれ、アンケートによる人気曲を一緒に歌うことができました。
 また、山口佳子さんは小学校でのワークショップなど教育活動にも取り組んでいます。トークではその時のエピソードを披露、気さくでユーモアたっぷりな一面をのぞかせていました。
 やはり圧巻は、迫力のある山口佳子さんの歌唱力です。オーソレミオではブラボーの声がかかっていました。アンコールでは、作曲ヨハン・シュトラウスのオペレッタ「こうもり」第2幕での一場面、ロシアの大貴族オルロフスキー公爵のパーティでのアイゼンシュタインとその女中アデーレとのやりとりを、コケティッシュな身振りをまじえて熱唱。豊かな表現力が観客を大いに沸かせ魅了しました。深紅のドレスの登場では、ため息と大きな歓声があがるほど魅力的でした。本場イタリアで鍛えた本物のソプラノを堪能できたひと時となりました。
 コンサート主催はオフィスマキナの加藤牧菜さんです。また素敵なコンサートが催されることを期待しています。



小ホールには早くも列が……



会場で配られたパンフレットと歌詞集


コンサートは、ローレライではじまりました



懐かしい歌の数々が、観客を幼かった日々に誘います



フルート西田紀子、ピアノ黒木直子、ヴィオラ岡さおり、チェロ小峯晋の室内楽の皆さん



しっとりと歌いあげる、水色のワルツや蘇州夜曲



山口さんの美しい歌声が会場いっぱいに流れます



山口さんのお弟子さんも最前席で聴きいっていました



15分の休憩後には一転、深紅のドレスで登場。はっと息をのむくらい艶やかでした









即席歌唱教室では発声法などユーモアいっぱいの動作で指導してくれました



山口さんのリードのもと、元気な歌声が会場に響きました







聴き覚えのある懐かしい歌がつづきます




アンコールではオペラ「こうもり」を蠱惑的に熱唱。盛大な喝采に沸きました



主催者の加藤牧菜さんと出演者の皆さん。大満足のコンサートでした



山口佳子プロフィール●東京藝術大学音声学部声楽科卒業。同大学修士課程修了。第37回日伊コンコルソ入選。第10回世界オペラ歌唱コンクール「新しい声2003」アジア予選優秀者。2005年藤原歌劇団公演「ラ・チェネレントラ」でオペラデビュー。同年渡伊、トスカーナ・オペラ・フェスティバル「カルメン」その他に出場するなど、本場イタリアで経験を積む。2009年帰国。日本ロッシーニ協会公演「湖の女」などオペラやコンサート、また出身地である八王子にてリサイタルや小学校での教育活動に日々活躍中。リクルート・オペラスカラシップ第35回生。19年度文化庁派遣芸術在外研修員。日本ロッシーニ協会会員。藤原歌劇団団員。(パンフレットより抜粋)




取材と写真:マニエリストQ/2010年10月30日■

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