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チャーはW市からやって来た。池袋で受取り、山手線で新宿まで。腕の中でブルブル震えてた。新宿からは中央線の特急。スヤスヤ寝てた。ちなみにチャーの乗車賃はタダだった。タダだよ。そんなタダな奴が、なーんで今や威張りくさってんだ。腑に落ちんぞ。分からんぞ。難解チャーは、今日も生意気だ。
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ちょっと、フィルム代いらないって、やたら写真撮らないでよ。今日はなんだかブルーなの。髪型きまらないし、国会のタローさん相変わらずだし。おまけに日馬富士は不調だし。でも今日は勝つんだぁー!女の執念、きついわよん。ワンコ。
ところでワタシ、ボクシングのダイキくんに似てるって言われるのよね。フ〜ン?ジャブ、ジャブ、ストレート、キ〜ック! K-1かぁ?
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カミツキ技でクマと闘う | |
ほらね。横綱白鵬に勝っちゃった日馬富士。これまでの負けなんて、これで全部ご破算だワン。
「そんなに相撲、好きなの?」
今どきのギャルは格闘好きなの。遅れてない?
「チャーも強いね。というかランボー」
フンだ。
チャーの破壊物。骨までたどり着けなかった犬の本?
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靴下カミツキ破壊で恍惚状態 | |
「揺れるまなざし……」
カメラがぶれてるだけでしょ。
「まあ、まあ。数撮るなかにはいろいろあるって。ダリの絵にだって詩みたいな題がついてるじゃない」
"柔らかい時計"と一緒にしないでほしいワン。
「シュールではある。ブツブツ」
なにがだ。
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出られない。そっちに行きたい。
「なんでわざわざそんなとこ行くの? 仕事の邪魔しないでよ」
だって、だって。
「なんだか分からんが自分でおいで」
足の踏み場がないもん。
「跳べばいいでしょ」
こんなスペースで跳べないよ-!
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雑然とした作業机の隅に入り込む
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「ズルーい。すぐ涙目なんだから」
だって、だって、だってさ。
「しょうがないなあ。どっこしょっと」
どうせならさっさとして。プンプン。
「これだよ。まったく身勝手な奴だ」
ほんとはうれしいくせに。
「えへへ〜」
ちょろいもんだ。
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